壁紙には「エンボス」と呼ばれる表面の凹凸模様が100%ついています。
これを読んでる方も、ぜひ一度壁紙をみてみてください。
何かしらの凹凸がついてるのがわかるでしょうね。
壁紙は柄を印刷してつけた後、ヒーターであぶって熱した壁紙に凹凸模様が
入ったエンボスロールで型を押して凹凸模様をつけるのです。
つまり、世の中のほとんどの壁紙のデザインは「柄+エンボス」で作られていると言えます。
ちなみに「エンボス」が入ってるのは壁紙だけにあらず。
皮に見えるビニールレザーやバッグ・靴の皮革製品に入ってる模様、
家具に貼ってある木目調フィルムetc..実にエンボスは私たちのくらしと密接に
関わっているのです。
エンボスには実に様々な種類があります。
自分がいた壁紙メーカーでも恐らく数千種類はあったと思います。
布目調(織目調)は、布生地を模した壁紙に用いられ、実際一番の売れ筋だけに
様々な種類の布目調エンボスがあります。
細かい布目、荒いもの、平織、縦縞、横縞、縮緬、デニム、ジャガード、毛の表現等
実に多種多彩なバリエーションです。
石目調は、石の表現をする為のもの。ざらついた粗い表情のもあれば、
スムースなもの、光沢感あるもの、レンガ調、ブロック調、左官職人が仕上げたような模様のもの、
これもまた布目調と双璧をなす売れ筋の為様々な種類のものが用意されています。
幾何学調エンボスは、文字通り様々な人工的な模様が入ったもので、
線基調や点基調、面基調や図形、本当にこちらも数多くの種類のエンボスがラインナップされています。
ちなみに、このエンボスロールを製作するのに数ヶ月、実に一般的な価格で200万前後は
かかります。なので壁紙メーカーは一つのエンボスロールを作るのにもそれが売れなければ
大損害。でもサンゲツやリリカラ等の壁紙の商社はそういったメーカーの努力も
一切意に介さず(笑)売れなくなったりしたらすぐ見本帳から外され。。
そしてメーカーはお払い箱となったエンボスロールの墓場(置き場)に困り、お金を出して
ロジ(倉庫)を借りたり処分をしたりしなければいけないのです。
全くもって冷酷な世界。。ああオソロシヤ。